Jazzにはまってしまった静岡に来てひと月が経った頃、朝早くに起きて散歩が日課になった。 健康の為と言えば聞こえはいいが、実のところ腰痛が酷くて寝ていられなかったからだ。 初夏の早朝散歩は実に気持ちよくて、街の事を知りたい気持ちもあり知らない道を入ったりしていた。 ある日「Body & Soul」と言う看板が目についた。 早速その夜その店に入ってみた。 2004年の7月頃だったと記憶している。 気のいいマスターが居るjazz barだった。 私が幼いころ、父はよく音楽を聴いていた。ベンチャーズだったりビリーボーンだったり。 暴力的な父を好きではなかったけれど、私がロック好きだったりjazz好きなのは父の影響だと今も思っている。 スタンダードは好きだけれど、ビッグバンドに妙に惹かれるはつくづく父の血を受け継いでると思う。 そんな訳で妙に惹かれるけれど余り知識のない私は、すっかりBody & Soulの常連になった。 そして時々有名なミュージシャンのライブが開かれ、私はすっかり虜になってしまった。 大きな箱(ホール)で開催されるロックのライブは行っていたけれど、barでのライブはミュージシャンととても近くて、ライブの後にお酒を飲みながらのおしゃべりも楽しい。 つい先日も静岡市内のJazz Clubで大好きなミュージシャンのライブに行ってきた。 ミュージシャンが登場し、それぞれの楽器のところにスタンバイしたところで、ピアノの彼が私に気付いて目くばせしてくれた。 音楽のシャワーを浴びるように、私は体でリズムをとって思いっきり楽しんだ。 時々ピアノ君と目が合う。きっと私がノリノリになってるのを見てるんだろうな。 「楽しんでね」と言うように、口元がほころんでそれもまた嬉しい。 こう言う距離の近さが良いんだよね。 ここのところ凹む事が多かったけれど、そんなモヤモヤとした気持ちが洗い流されたような気分になる。 久しぶりのビールも美味しい。 Body & Soulのマスターみたいにjazzに詳しいわけではないけど、ライブに行ったり 買ってきたCDを聴いて余韻に浸ったり・・・そんな時間がとっても幸せで、私の生活には切り離せない物となった。 |